ピアノを習わせたいと思ったとき、多くの保護者の方がまず気になるのが「何歳から始めるのがいいのか？」ということ。
早すぎても負担になるのでは？ かといって遅いと周りに差をつけられてしまうかも……。そんな風に思われる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ピアノの習い始めに適した時期や、お子さんの「始めどき」を見極めるサインについて、レッスンでの経験も交えてお話ししていきます。
年齢だけでなく「発達の段階」を見ることが大切
まず大切なのは、「年齢が◯歳だからOK」と決めつけないことです。
一般的には4歳〜6歳ごろがスタートとして多い年齢ですが、始められるかどうかは、手の大きさや運動能力よりも、心の準備と集中力の発達に関係しています。
以下のようなサインが見られると、ピアノレッスンを始めるよい目安になります。
- 先生や親の話を5分以上聞ける
- 音楽に合わせて手を叩いたり、体を動かしたりするのが好き
- 鉛筆を持って線や丸が描ける（手指の発達）
- お片づけや約束を守ろうとする気持ちが育っている
3歳後半でもこれらが備わっていれば十分スタートできますし、逆に小学生でも、集中が難しいタイプの子にはソルフェージュなどから始めるのが良い場合もあります。
早く始める＝有利？ それとも…
「早い方が上達が早いんですよね？」という質問もよくあります。
確かに、耳の成長や身体の柔軟性の観点では、早く始めるメリットもあります。
ただし、大切なのは年齢より内容です。
3歳から始めたけど、遊び中心でほとんど鍵盤に触れていない子と、5歳から集中してレッスンに取り組めた子では、数年後の力にそれほど差が出ないことも。
むしろ大事なのは、お子さんが「ピアノって楽しい！」と感じられる環境。
早く始めたから偉い、遅いから不利ということは決してありません。
家庭で見られる「始めどき」のサインとは？
レッスンを始めてスムーズにいくお子さんには、家庭で以下のような傾向が見られます：
- テレビや音楽番組に合わせて体を動かす
- 兄弟のおもちゃの鍵盤を触りたがる
- 幼稚園の発表会などで、前向きに歌ったり踊ったりできる
- 指先を使う遊び（折り紙・シール貼りなど）が好き
こうした様子が見られると、音楽的な感受性が育ち始めている証拠です。
本人の「やってみたい！」という気持ちを大切にして、体験レッスンに行ってみるのもおすすめです。
レッスンを始める前に、ご家庭でできること
レッスンのスタートをスムーズにするために、家庭でできる準備もたくさんあります。
たとえば
- おうちで音楽をかけてあげる（クラシック、童謡など）
- リズム遊びや手遊び歌で拍を感じる力を育てる
- ピアノを弾く様子を動画で見せて興味を引く
- 先生の話を聞く姿勢や、順番を守る練習を日常で意識する
ピアノは音楽の習い事であると同時に、「心と体を育てるレッスン」でもあります。
始める前に少しずつレッスンモードの空気をつくってあげると、お子さんも自然と音楽に入り込んでいけます。
まとめ：年齢より「その子らしさ」を大切に
ピアノを始めるベストな時期は、その子の個性や発達によって変わります。
「何歳から」よりも、「この子、楽しめそうかも」「少し落ち着いてきたな」と感じたその時が、実は一番の始めどきだと思います。
ぜひお子さんの表情やしぐさを観察しながら、音楽のある暮らしを無理なくスタートさせてみてくださいね。
当レッスンでは、体験レッスンを通してお子さんの個性やリズムに合わせたスタートをご提案しています。
ご不安なことがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
